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 ♪ 排泄トラブルと骨盤底ケアの方法 ♪

産後からの尿意の低下や尿もれ、排尿・排便困難を感じている方もいらっしゃることと思います。産後1年以内の尿失禁発症率は30%前後もあるといわれ、一般的には出産から3ヶ月ほどで少しずつ骨盤底の支持組織が復古し、違和感や臓器のぐらつきは改善します。それにつれてこれらの産後の排泄トラブルも次第になくなっていきますが、人によっては骨盤底障害(重症の排泄障害や骨盤臓器脱など)を残すことがあります。もし 現在、自覚症状がなくても、出産から時間が経って 少しずつ発症するということもよく経験することです。
以下のような症状がある方や、以前 尿もれを経験したことがある方は、今後のためにしっかりと対策をたてましょう!!

●尿意はしっかりとありますか?
●尿や便が無意識に もれてしまいますか? 逆に出にくいなどの排泄困難の自覚がありますか?
●1回の排尿で、十分な量の尿がでていますか?
●昼夜を問わず、トイレにいきたくなりますか?

 

排泄障害タイプ別症状と対処方法

腹圧性尿失禁
Stress incontinence

SI

・咳やくしゃみ、スポーツなどで腹圧がかかることをすると漏れてしまいます。
・骨盤内で子宮、膀胱が下がり、下降感だけでなく、臓器の突出が実際に起こることもあります。
便秘のケア・慢性的な咳の予防・締め付ける下着をやめる・体重管理を心掛けるだけで軽減することもあります。

骨盤底筋訓練によって効果が期待できます。

切迫性尿失禁
Urge incontinence

UI

・トイレに行きたいと感じたら漏れてしまいます。
・尿意を感じてから少しは我慢できるのだが、下着をおろしているうちに間に合わず漏れてしまうことがあります。
・冷たい水を使ったときや水の音を聞いた時に、急に尿意を感じます。

・原因の多くは、過活動膀胱です。骨盤底筋や靭帯が弱ることで起こります。
薬剤使用で70%の効果があります。尿を溜める膀胱訓練も有効です。

頻尿・過活動膀胱

尿意切迫感を主症状とします。
・過活動膀胱とは、昼夜を問わず頻尿を伴い、場合によっては切迫性尿失禁を伴う症候群です。
・1週間のうちに、2度も3度も、突然こらえられない尿意におそわれることがあります。
・過活動膀胱の方は、半数は頻尿に、半数は尿もれになるといわれてます。
・過剰な水分摂取を避けましょう。(1日2Lくらいまで)
カフェイン・大豆製品・酸味が強い食品を避けましょう

・骨盤底筋訓練と平行して薬剤による治療などの方法があります。この方法で8~9割効果があるといわれています。

 

骨盤底筋訓練の方法とコツ

 ケーゲル体操:全身をリラックスし、腹式呼吸をしながら、息を止めずに、肛門や膣・尿道を強くしめながら骨盤底筋を引き上げ、その後、緩めます。引き上げと弛緩をリズミカルに5回繰り返します。次に、引き上げた状態を、5~10秒キープした後 緩める を5回繰り返します。これを1セットとし、2~3セット繰り返します。これを、朝、昼、夕、寝る前と4回にわけて毎日行います。横になって立てひざをした姿勢、立位、座位、どんな姿勢でもできます。
この体操を行うとき、姿勢と呼吸に意識を集中してみましょう。しっかりと背筋を伸ばすと腹式呼吸がしやすくなります。息を吐くときに膣を頭の方に向かって引き上げるようにすると、効果大です。

また、当クリニックでは骨盤底筋体操「ひめトレ」の教室も開催しています。

膀胱訓練の方法

 膀胱訓練とは、膀胱に尿を溜める練習です。尿意を感じたら、5秒だけ我慢してみる、それが出来るようになったら10秒我慢してみる。こうして、5分・10分と少しずつ時間を伸ばしていきます。3時間の間隔があく様になったら自分の意思でコントロールできたといえます。

 

【薬物療法】

薬剤(抗コリン剤、選択的β3受容体作動薬)

抗コリン剤:膀胱が勝手に縮もうとする反射を抑えます。
β3受容体作動薬:膀胱の蓄尿期における弛緩作用を増強して、膀胱の容量をふやします。
薬を内服することで尿の我慢が可能になり、理想量(250〜500 ml)の尿をためることができやすくなります。ただし、副作用(抗コリン剤;口内乾燥、便秘など・β3受容体作動薬;頻脈など)に注意しましょう。

 

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