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アロマセラピー

近年、妊娠中の過ごし方や出産の質(quality)をより向上させることに関して、妊婦の皆様の関心は益々高くなってきています。たとえば、「 気分がすぐれないのだけれど、妊娠しているのだから仕方がない」、「陣痛は痛くてつらいものだから、我慢して当然」などという考え方は、もう一昔前のもので、現在では受け入れ難いものになってきているといえるでしょう。

 そこで産科領域では、妊娠中の生活や出産の質を より向上させるために、医療の補助的な手段としてのアロマセラピーが応用され取り入れられるようになってきました。アロマセラピーは、産婦人科領域以外では、精神科や心療内科領域で睡眠薬や精神安定剤の 薬剤量を減らす目的や、パニック発作の予防などにも使用されています。

 アロマセラピーの、アロマ(Aroma)とは芳香、セラピー(Therapy)とは治療を意味します。アロマセラピーは、 嗅覚(きゅうかく)と触覚を利用した様々な方法を用いて、香りを体内に取り込み、心と身体を健康にするための療法です。たかが香りといっても、あなどることはできません。香りを感じるということは、空気中に漂う香りの成分が呼吸と共に鼻に入ってきたことを意味します。その香りの成分は鼻の上の方の嗅粘膜に溶け込み、香りの成分を情報として嗅細胞がキャッチします。香りの情報は電気信号となり、嗅神経・嗅球・嗅索を通り、大脳(大脳皮質や大脳辺縁系)に伝えられ、さらに視床下部にまで達し、意識として香りを感じます。好きな香りや嫌な香りなどの感覚の違いによって、快・不快などの感情も生まれます。視床下部というところは自律神経系・免疫系・ホルモン系の調節をしているところですので、アロマセラピーによって視床下部を元気づけることは医学的にも理にかなったことといえるわけです。

  また、香りの成分は呼吸によって肺にまで到達して肺静脈などからも吸収されていますので、血中に入った香り成分は感情に関係なく、成分そのものの作用も体に影響を与えています。また、ラベンダーなどのエッセンシャルオイルを部屋に香らせることは 、漂う香りを楽しむことのみならず、精油の持っている殺菌成分で室内浄化剤として細菌やウイルスから体を守ることにもなります。

  妊婦の皆様はホルモンの関係上、精神的には不安定で、気分もすぐに変わりやすい傾向にあります。訳もなく悲しくなったり、急に自分が幸せに感じたり、不安になったり、つわりで吐き気がして鬱(うつ)状態になったりもします。こうしたそれぞれの気分に合わせていろいろな香りを使い分けて使用します。

  妊娠中や分娩前後のひと時を、素敵な香りで味つけをしてみてはいかがでしょうか。

 


 

【主な精油(エッセンシャルオイル)】

ラベンダー(シソ科)

爽やかなフローラル調の香りです。不安な気分を癒して緊張をほぐし、心を落ち着かせてくれます。アロマセラピーで最も一般な精油です。
効能: 中枢神経抑制効果(鎮静、抗痙攣作用)、抗菌作用
注意:特になし

●マンダリン(ミカン科)

柑橘系で、さわやかな香り
効能:神経系の鎮情作用、消化器症状の緩和>
注意:光感作、直接付けない。

●ローズマリーカンファー(シソ科)

強くはっきりとしたハーブ長の香りです。気分を活気づけ、心を元気にしてくれます。頭の働きを良くし、集中力を高めます。
効能:神経刺激作用、気分高揚作用
注意:乳幼児と妊産婦、高齢者には使用不可

●レモン(ミカン科)

効能:血流改善作用、血行促進作用
アルカリに傾け消化機能を促進する
白血球の機能を亢進させ、免疫亢進作用あり
注意:光感作、直接肌には付けない

●ゼラニウムブルボン(フウロソウ科)

効能  抗真菌作用、月経緊張症の緩和(副腎皮質を刺激してホルモン動能を調節する働きがあるといわれています。)
血圧降下作用
注意:特になし

●カモミールローマン(キク科)

りんごのような甘いフルーティーで快い香りです。怒り不安を癒して、心を落ち着かせてくれます。ハーブティーとしても有名ですね。
効能; 鎮静作用、抗痙攣作用
注意:特になし

●ペパーミント(シソ科)

メントール様の爽やかな香りです。疲労感やヒステリーなどを落ち着け、リフレッシュしてくれます。
効能:リンパ系に作用して浮腫を改善する
注意:薄めて使用

●ローズウッド(クスノキ科)

とても高貴で深いフローラル調の甘い香りです。心を明るくさせストレスをやわあげます。催淫効果もある精油です。香水にも良く使われています。
効能:消臭作用、抗感染作用
注意:特になし

●ベルガモット(ミカン科)<

誰にでも好まれる、さわやかな柑橘系の香りです。鬱な時や緊張している時に心をリフレッシュしてくれます。
効能:殺菌作用
注意:原液塗布は避け、光感作にも注意<

●サンダルウッド(ビャクダン科)

オリエンタル調の甘い香り。
心を解放し、瞑想的な雰囲気に。
効能:尿路系の感染に対する殺菌作用、鎮静作用、強心作用
注意:特になし

(吉本 記)



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